女性は妊娠すると、出産の準備のために女性ホルモンが変化し、身体だけでなく口の中にも変化が起こります。
むし歯や歯周病などの病気は妊娠中に急速に症状が進行しやすいため、妊娠が分かったら早めに治療を済ませることをおすすめしています。
■つわりや嗜好の変化は、口腔内に思わぬ影響を与えます
妊娠5~6週頃から、つわりによる嘔吐などの症状が出始め、12~16週頃に自然に消失します。
その期間中、嘔吐を繰り返すと歯が胃酸に晒され、酸蝕症(酸によって歯が溶けること)になるリスクが高まります。
また酸が強い食べ物(レモンなど酸っぱいものetc)を好むなど、嗜好の変化もあるので、口腔内は酸性に傾きやすくなるのです。
こうした変化により歯周病に罹患してしまうと、重度な場合、早産や低体重児出産のリスクを高めるとの報告があります。
■むし歯は赤ちゃんにうつるのか
妊婦の唾液を介して、むし歯の原因菌が赤ちゃんに感染することがあります。むし歯になりやすい体質は遺伝することも。
きちんと治療し、適切な食生活や歯磨き習慣を身につけましょう。
また妊娠後期に入ると、子宮増大によって胃が圧迫します。すると「食事を数回に分けて食べる」ことが増え、口腔環境が悪化しやすくなります。
口腔内の健康管理は、婦人科系の症状が無いので二の次となりやすく、放置される傾向が強いのが特徴です。
安心・安全な出産を迎えるために、出産前に口腔環境を整えておきましょう。
■治療のタイミング
つわりがおさまる4~5ヶ月頃から7ヶ月頃までが治療の望ましい時期です。
妊娠を希望する女性は、妊娠前に口の中の環境を整えておくことが理想ですが、妊娠中にむし歯や歯周病などの症状が悪化しても、治療を行うことができます。
当院では、横浜市の妊婦の方のための無料検診を行っております。
*横浜市妊婦歯科健診の受診条件
・横浜市に住民登録している妊婦が対象です
*受診回数
・妊娠期間中に一回のみ
*料金
・無料
*必要なもの
・母子健康手帳
・産科診察券
・横浜市妊婦歯科健診受診券
曽根歯科医院