磯子区岡村の曽根歯科医院

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口の中が乾燥しやすいと感じたら、ドライマウスの兆候をチェック

  2018年10月5日 

唾液は1日に1~1.5リットルも分泌されるといわれています。唾液にはお口の粘膜の保護や下記のような様々な働きがあり、お口や歯をはじめ体全体を守っています。

■唾液の主なはたらき

・食べたり話したりするのをスムーズにする潤滑作用

・食物をでんぷんに変える消化作用

・抗菌作用(ケガをしたら唾をつけておけば治る、といわれるのもこのためです)

・食べかすを口内に残さない洗浄作用

・口内の酸性度を正常に保ち、歯が溶けるのを防ぐ緩衝作用

・細菌を口内から排出する作用

乾燥時期や体調不良の時など、一時的に口が乾くことはありますが、慢性的な場合は「ドライマウス」という病気です。ドライマウスは歯周病やむし歯のリスクが高まります。

■もしかしたらドライマウスかも?兆候をチェック

①口の中がカラカラする

②口の中がネバネバする

③唇が乾く、または切れやすい

④話しづらい

⑤舌が乾燥している

⑥口内炎ができやすい

⑦よく飴をなめる

⑧トイレや水を飲みたくなり夜中に起きることがある

⑨目も乾くことがある

これらを日常的に感じるようでしたら医師への相談をおすすめします。

ドライマウスは、会話が困難、咀嚼困難、飲み込むのが疲れるなどの症状があると、友人との外食を避けて引きこもりがちになるなどの心理的影響も出てきます。決してないがしろにはできない問題です。

■唾液が減りやすい人の特徴

唾液の減少は44~55歳ごろに女性ホルモンが低下する更年期に集中しており、患者さんは圧倒的に女性が多く、全体の8割を占めています。女性ホルモンの低下により、唾液減少以外にも、味覚障害、舌痛、顎関節痛などの訴えが多いことが分かっています。

しかし近年では若年層にも広がっており、ストレスで唾液量が変化することもあります。仕事の緊張やストレスを感じる方でドライマウスの疑いがある場合は、放置せずに相談しましょう。

プラークコントロールとは

  2018年09月4日 

プラークコントロールという言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、今回はプラークとは何かを説明したいと思います。

■聞き馴染みのないプラークとは?

「プラーク」とは歯の表面に見られる付着物のことを指します。プラークは、歯みがきで取り切れていない表面の汚れというよりも、細菌がパックされた塊(かたまり)のようなイメージです。プラークはその後、歯石となります。1ヶ月以上滞留して硬くなった歯石は、なかなか頑固で簡単に歯ブラシでは取れません。

 

細菌の塊であるプラークを放っておくと、歯と歯ぐきの間にあるすき間(歯周ポケットといいます)が深くなります。歯周ポケットが深くなり溝ができると、よりプラークが溜まりやすくなり、歯ぐきの腫れやむし歯や歯周病の温床となります。これを止めるには、正しい歯みがきなどで、歯石になる前のプラークをコントロールする(制御する)必要があります。

下記に該当する人はプラークコントールが必要かもしれません。

■プラークコントロールの有無を調べるセルフチェック

・歯ぐきがぷっくり腫れている、もしくは腫れて痛い

・歯ぐきが赤く腫れている、もしくは出血がある

→プラークが付着すると、歯ぐき中の血管が拡張し、充血します。この充血によって赤く腫れているように見えます

■プラークコントロールの方法について

きちんとした日々の歯みがきが、プラークコントロールに繋がります。衣服でイメージすると分かりやすいですが、食事中に食べこぼしなどで服にシミができた場合、すぐ水につけたり洗濯すると落ちますが、何も対処をしない時間が長ければ長いほど、汚れは落ちにくくなります。それと同様、歯や歯ぐきについた汚れも定期的に歯みがきで落とすことが大切です。

固まってしまった頑固な汚れは自分では落とせないので、歯科医院で歯石を取る必要があります。歯石を取る作業は、簡単に行えます。

自宅でできる歯みがきやご自身にあった歯ブラシの選び方をお伝えしていますので、歯みがきに自信のない方はお声がけください。

歯周病の予防に効果的 家で簡単にできる「あいうべ体操」

  2018年08月31日 

自分が鼻呼吸か口呼吸か、意識したことはあるでしょうか?激しい運動時には口で呼吸をしますが、それ以外は鼻で呼吸するのが正しい方法です。「就寝時イビキがうるさいと言われる」、「気づくと口がぽかんと開いていることが多い」など症状がわかりやすく、年齢問わず口呼吸の人が増えています。

■口呼吸は様々なトラブルのもとになります

「口呼吸の主な原因は鼻が詰まっているため」ともいわれますが、一番は舌の筋肉が弱り、舌の位置が下がることにあります。加齢の問題ではなく、子どもでも該当します。口呼吸を続けると、口の中が乾燥し、だ液に殺菌消毒作業が発揮されず、口臭や歯周病の原因になります。また、歯科以外でも、風邪やインフルエンザに感染しやすく、アレルギー性鼻炎やぜんそくを発症することも。色々な観点から口呼吸から鼻呼吸に変えることが得策です。

 

口呼吸の改善に有効な「あいうべ体操」

鼻呼吸に変える方法として「あいうべ体操」は近年多方面で紹介されることが多く、耳にした人もいるかもしれません。この「あいうべ体操」は、一日に30回、下記の動作を行っていただくだけです。声は出さなくて構いません。

 

「あいうべ体操」のやり方

  • 「あー」と、口を大きく開く。

  • 「いー」と、首に筋肉のすじが浮き出るぐらい、口を大きく横に広げる。

  • 「うー」と、唇をとがらせて口を前に突き出す。

  • 「べー」と、舌を思い切り突き出して下に伸ばす

あいう「え」ではなく、あいう「べ」である理由は、舌を「べー」と出すことで、舌の筋肉が鍛えられるためです。舌の筋肉を鍛えると、下がってしまった舌を正しい位置に引き上げられます。

 

最初はやりづらいようであれば、無理せず徐々に回数を増やしてみてください。

口呼吸改善以外にも、インフルエンザ対策にも効果的です。

 

※画像引用元:福岡みらいクリニックホームページ

歯と認知症の深い関係について

  2018年06月5日 

65歳以上の4人に1人が認知症または認知症予備軍といわれています。予防や進行を遅らせるには口の健康が欠かせません。今回は口から考える認知症に説明したいと思います。

 

■歯や口と認知機能の関係性

歯や口の機能と認知症の因果関係は、医学的には証明されていませんが、噛むことで神経回路を通じて脳へ刺激が送られ、血流が増加することで認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。

「噛む」ことを“咀嚼(そしゃく)”といいますが、単に「噛む」ことだけではありません。食べ物を噛み砕き、すりつぶし、唾液と混ぜ合わせて飲み込める状態までまとめる動作を指します。歯・舌・あごが無意識のうちに協調しあってこそできる複雑な動きが“咀嚼(そしゃく)”です。

 

■きちんと噛めているか、咀嚼力の低下注意ポイント

①生野菜やおひたしが食べにくいと感じる

②肉や野菜は細かくしてから口に入れている

③「この食べ物は硬い」と感じることが増えた

④パンやサンドイッチをちぎって食べている

⑤食事の時間が以前より長くかかる

⑥以前よりやわらかめのご飯を好むようになった

⑦あまり噛まず、丸飲みすることがある

⑧最近痩せてきた

 

上記のチェックポイントは些細なことに感じられますが、これらが噛む力低下の始まりです。

 

■大切なのは噛み合わせがよいこと

日本歯科医師会と厚生労働省が推進している「8020運動」(*)の成果で、80歳以上でも20本以上歯が残っている人は半数を超えましたが、歯が残っている=よく噛めるとは限りません。大切なのはきちんと噛めているかどうかです。しっかり噛めることで、好きなものをおいしく食べることができ、脳の血流量も増加します。

正しい咀嚼ができているかを改めて見直し、認知症やその予防の一助となることを考えてみてください。

 

(*)80歳でも20本以上の自分の歯を保とうという運動

小学校にて歯科検診を実施しました

  2018年05月17日 

先日、当院近くの小学校にて歯科検診に実施しました。毎年2回、全校生徒のお口の中を検診しています。むし歯や治療が必要なお子さんに対しては、学校の先生経由で、かかりつけ医で診察を受けていただくようお手紙を渡しています。

※参考過去記事:子どもの学校で行われる歯の健康診断とは?

 

■検診を終えての所見

学年別で統計を取っているわけではありませんが、高学年(5、6年生)の方が、普段からきちんと歯みがきが出来ている子が多い印象でした。様々な理由が考えられますが、子どもの歯が抜け終わるので、歯ブラシが届きやすい=磨きやすくなった、というのが考えられます。

全体を通して、意外と磨き残しがあるのが下の前歯です。下の唇をめくってみてください。前歯4本に汚れは付いていないでしょうか。目立ちやすい場所なので、特に気をつけましょう。

 

■乳歯から永久歯にかけての歯の生えかわり時期は注意が必要

8~10歳ごろにかけて起こる歯の生えかわり。

子どもの歯と大人の歯が混在していると、表面がでこぼこしていて歯ブラシが隅まで届きづらくなります。当てはまるお子さんは、むし歯にならないよう注意をして磨くようにしてください。

 

■普段からチェックしたい歯ぐきの腫れ

「今日の検診のために、昨日と今朝はいつも以上に歯みがきをした」と教えてくれた子もいました。それはとても良いことです。しかし、歯ぐきの腫れはすぐに治らず、普段の歯みがきの様子が分かるポイントとなっています。赤く腫れっぽい歯ぐきは、歯肉炎(歯周病の初期段階)の予兆でもあるので、気になる方は一度お子さんの歯みがきの仕方を注意して見てください。

 

正しい歯の磨き方が分からない場合は、病院でも指導していますので、お気軽におたずねください。

 

今すぐできる!鏡の前で歯周病セルフチェック

soneshika 2018年04月15日 

80%。この数字は30代でさえも歯周病にかかっている人の割合です。

重度の歯周病は40~50代から増えていくため、”中高年の病気“ という印象が強いものの、近年は食生活などから若年化しています。歯ぐきの赤みは腫れなどの初期症状は10代の小中学生にも見られます。

 

<鏡の前でセルフチェックしてみましょう>

※一つでも当てはまったら歯周病の疑いがあります

□ 口臭が気になる

□ 歯と歯の間に食べ物がよく挟まる

□ 歯をみがくと歯ブラシに血がつく

□ 朝起きた時に、口の中にねばつきがある

□ 歯ぐきの色が「赤っぽい」もしくは「黒っぽい」

□ 歯が以前より長くなったように見える

□ 歯ぐきが腫れている

□ 冷たいものを飲むと、歯や歯ぐきがしみて痛い

□ 歯ぐきがムズムズする、かゆい

□ 歯ぐきのハリが足りず、ブヨブヨしている

□ 歯ぐきを押すと膿(うみ)が出る

□ 歯ぐきの回りに歯垢(食べかす)は歯石がついている

 

歯周病は自覚症状が少なく、知らぬ間に進行してしまいます。

予防には早い時期からのケアが大切ですので、歯ぐきの状態を定期的にチェックするとともに、適切な歯みがきや、セルフケアを心がけましょう。

曽根歯科医院では、歯科医師による歯みがき指導や、お口のトラブルの相談なども承っております。

気になる方は、お気軽にご質問ください。

 

むし歯になりやすい人の特徴

soneshika 2018年03月23日 

同じような生活をしていても、むし歯になりやすい人とそうでない人がいます。違いはむし歯になりやすい生活習慣。今回はむし歯の原因と予防についてご紹介します。

 

■むし歯とは?

歯垢が作る酸によって歯が溶け、最終的には歯に穴があいてしまう病気です。

むし歯菌は、食事に含まれる糖によって酸を作り出し、歯の成分であるカルシウムなどのミネラルを溶かします。放置すると数ヶ月から数年かけて穴があいてしまいます。

 

■むし歯になりやすい状況とは?5つのポイントを見直してみましょう

1.間食や夜食を繰り返す

食事や甘いものを取ると、食べ物に含まれる糖によって口の中で酸が作られ、むし歯になりやすい準備が始まります。唾液はお口の中を中性にし、むし歯になりにくくしますが、間食をすると再び酸性に戻るので、むし歯のリスクが高まります。ジュースや炭酸飲料を飲む機会が多い人も要注意です。

2.むし歯になったことがある

過去にむし歯になったことがあれば、生活習慣のどこかにむし歯になりやすい原因があると考えられます。

3. 歯の治療をしたことがある

治療後は時間が経つと、歯と詰め物の境目に小さなすき間ができることがあり、そこからむし歯になることもあります。

4.歯ぐきが下がっている

歯みがきをする時に強くブラシをあててしまう人は要注意。歯ぐきを傷つける原因になり、傷ついた歯ぐきは再生せず下がってしまうことも。歯の根元が露出すると、むし歯になりやすくなります。

5.歯並びが悪い

歯並びが悪いと汚れがたまりやすくなります。歯ブラシが届きにくい部分もあるため、歯の一本一本をみがくイメージで、歯みがきをしましょう。

 

■予防にはフッ素入りの歯みがきがおすすめです

フッ素入りタイプを使用することで、歯にミネラルが補給され、健康な状態に修復されます。また歯が酸に強くなるため、むし歯になりにくくなります。

 

<フッ素歯みがきの上手な使い方>

・ むし歯になりやすいところからみがく

→フッ素は唾液によって濃度が下がるので、濃度が高いうちに奥歯からみがくのがおすすめです

・ すすぎは少なく

→口を何度もすすぐと、歯磨き粉が流れてしまい、フッ素が歯に取り込まれにくくなります。

すすぎは少なめの水で1~2回程度にし、歯磨き後1~2時間は飲食を避けましょう

・ 歯みがきは1日2回以上おこなう

→一回は就寝前に行いましょう。寝ている間は唾液の分泌が少なくなるので、フッ素が流れず、長時間フッ素が歯にとどまります

 

細かな歯みがき指導は病院でも行っていますので、お気軽に担当医師にお声がけください。歯科医院では、歯石取りなど自宅では対処しきれないクリーニングで管理しますので、一緒にきれいな歯を作っていきましょう。

今年こそ、歯を守るためにぜひ禁煙を

soneshika 2018年01月9日 

タバコが健康に悪いことは、皆さんよくご存知ですよね。

「いつかやめなくては」と思っている喫煙者の方も多いのでは。患者さんの将来のお口の健康を守るために、医師だけではなく、私たち歯科医師や歯科衛生士も禁煙を強くおすすめしています。

年が明け、正月気分も一掃、喫煙されている方はぜひ禁煙を考えてみてください。

 

■タバコでどんな影響がある?

喫煙は、歯周病になりやすく重症化しやすい、治療をしても回復が遅く治りにくい、口臭の原因になる舌苔(ぜったい)が付きやすい等をもたらします。

近年の研究で、お口の歯垢(食べかす)に似せた細菌にタバコエキスを垂らすと、歯周病菌がより攻撃的な毒素を出すことが分かりました。むし歯菌も同様、糖を吸収することで酸を作り出し、酸によって歯が溶けむし歯ができる、といった悪循環が起きます。この状態では、治療をしても思うように回復せず、一度良くなっても再発しやすくなってしまいます。

禁煙をすると、途端に悪玉菌が穏やかになり、パワーも衰えることが確認されています。悪玉菌が減ると治療後の再発が減り、予防もグッとしやすくなります。禁煙に遅すぎるということはありませんので、ぜひ今からでも始めて今後の食生活や健康を守っていきましょう。

■タバコを吸う家庭のお子さんにむし歯が多いことが分かってきました

ある研究によると、家族が喫煙しない子どもに比べて、喫煙する家族がいる子どもがむし歯になるリスクは、母親の喫煙で2.3倍、父親の喫煙で1.5倍という結果が分かりました。子どもと接する時間が長い母親の喫煙の方が影響が大きいと見られます。

むし歯がうつる原因として、

①親の口の中に、タバコの刺激で悪玉化したむし歯菌がひそんでいて子どもに感染した

②子どもの免疫力が受動喫煙によって落ちているため、早い時期にむし歯菌に感染した

などいくつか考えられます。

また歯ぐきの細胞はタバコに敏感で、子どもでも受動喫煙によって歯ぐきの色素沈着も増えてしまいます。

■さいごに

患者さんに「禁煙をはじめませんか?」をお声がけすると、不愉快な気持ちになる方もおられるかもしれません。しかし、本来であれば治療がスムーズに終わる場合でも、喫煙のせいで効果が薄れたり機会を失っていると、患者さんの治療に責任がある私たちとしては、やはり「禁煙しませんか?」と伝えざるを得ないのです。歯科は制度上、禁煙外来のように直接的に禁煙の治療をすることはできませんが、「いつか禁煙したい(けれどすぐに始める気はない)」という方へ、お声がけできるのが歯科医院だと考えています。 

生涯自分の歯でおいしく食べられるように、そして将来のからだの健康のために、今年こそタバコとさよならしましょう。

10代から徐々に発症する人も。今さら聞けない 「歯周病」その2

soneshika 2017年12月16日 

歯周病について、前回は初期症状である“歯肉炎”について説明をしましたが、今回は歯肉炎がさらに進行した“歯周炎”について話したいと思います。

前回の記事はこちら

 

■「歯肉炎」がさらに進行した状態 「歯周炎」

「歯周炎」は、歯を支える歯周組織がすでに破壊され始めている状態をいいます。歯ぐきが腫れた「歯肉炎」の症状が進み、目には見えない歯を支える骨(歯槽骨)が溶けて細くなり、歯ぐきが引き、歯の根っこの部分が見えてきてしまいます。炎症を止めるには、丁寧な歯みがきに加え、歯にこびりついた歯石やプラーク(食べかす)除去が必須。歯石は自分では取れないので、歯科医院でしっかり除去します。

 

■歯周炎に一度なると、治っても定期的なクリーニングが必要となります

一度歯周炎になると、基本的には溶けた骨は回復しません。歯ぐきと歯の間に隙間ができ(これを歯周ポケットといいます)、どんなにしっかり治療をしても再びプラークが溜まると歯周炎を再発してしまうのが難点です。歯科医院では再発予防のため、治療を終えてからも定期的なメンテナンスに通っていただくよう必ずお願いしています。

定期検診やクリーニングについて何度も言う歯科ほど、せっかくの治療が無駄にならないようにと、お口の健康を願っている歯科医院です。再発予防の為、ぜひ定期的にメンテナンスを受けてください。

■タバコは歯周病が進行しやすくなります

タバコの煙の有害物質は歯の健康にも甚大な被害を与えます。免疫の働きが低下して病気の進行が早まり、修復力が衰えて炎症が治りにくくなります。タールにプラークがくっつき、歯が汚れやすいうえ、歯ぐきの色も悪くなり見た目もよくありません。喫煙者は非喫煙者と比べると、歯周病の進行が約10年早いというデータもあります。歯の健康のためにもぜひ禁煙をしましょう。

 

※下記画像:タバコで歯周炎が進行した状態

実は10代から徐々に発症する人も!今さら聞けない 「歯周病」その1

soneshika 2017年12月8日 

歯周病は“沈黙の病”と呼ばれるほど、見逃しやすい病気です。痛みなどの自覚症状がなく、歯みがきで出血していても、つい受診を先延ばしにしているうちに、手の施しようがなくなってしまいます。テレビでは「歯周病はいつの間にか歯が抜ける怖い病気だ」と報道されることもありますが、早めに気づくことができれば、予防も治療も可能なケースがほとんどです。今回は2回に渡って歯周病についてご説明していきます。

早めに分かれば歯周病は怖くありません

歯周病とは、食べ物の残りかすにひそむ菌から出る毒素によって、歯の周りに炎症が起き、歯を支える骨を溶かしていきます。悪化すると歯がグラグラして抜けてしまいます。ただ、歯周病の進行はとてもゆっくりで、それなりの年月がかかります。年配の方の病気という印象があるかもしれませんが、実は高校生くらいから徐々に始まります。治療が手遅れにならないように、大人はもちろん、高校生になったら一度歯周病検査を病院で受け、お口の中の状態をよくチェックしましょう。

「口臭がひどい」と来院し検査をしたところ、病気が分かったケースも。口臭も歯周病の一つのサインです。

 

歯周病の初期症状、「歯肉炎」の治療とは

「歯肉炎」とは、歯周病菌の毒素が原因で、歯ぐきに炎症が起きている状態のことです。歯ブラシでは簡単に除去できない歯石が溜まっている場合は、歯科医院できれいに取り除きます。しかし、歯石が付いていなければ、歯みがきだけでも十分に治療効果があります。まずは病院で検査を受け、歯科医師や衛生士によってブラッシングの指導をし、歯ブラシの当て方、動かし方、デンタルフロスの使い方を習得しましょう。

 

 

曽根歯科医院では、クリーニングやブラッシング指導など、それぞれの患者さんに合わせた最適な治療法を提供しております。歯みがきのクオリティを上げて習慣化することで、次の段階へと病気が進行する前に炎症から抜け出しましょう。

 

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